常日頃の備忘録。どこかに行ったり、食べたり、本を読んだり、友と語らったり、映画を観たりしてインスパイヤーされたことなどを綴っていく個人的感想集です。タイトルは、これまで突っ走ってきたけれどまだ残りの人生があるだけめっけもんということからつけました。
2015年8月26日水曜日
洋画「ガタカ」を観たがなかなか良かった
洋画「ガタカ」をBSで観たがなかなか良かった。良い映画だというのは知っていたが、DVDがとっくに廃盤になっていて中古でも手に入れようかどうか思っていたので助かった。けれども、すでに【Amazon.co.jp先行販売】ガタカ [DVD](廉価版)が出ていたんだ。ガタカ [Blu-ray]も出ているのね。知らなかったよ。
内容はとても濃い。かいつまんで言うと未来は遺伝子の優劣によって適正者と非適正者に選別されているお話なんだけれども、メッセージがいろいろ込められてある。アメリカのWASPとその他の軋轢、学歴社会、マッチョ文化、兄弟間格差、障害者への偏見、エリートの苦悩、キリスト教の影響などなどだ。NASA社内?の描き方がちょっと?だが、20世紀の映画なので仕方がない。この時代のSF映画は妙にスタイリッシュなのが見ていて奇妙なのだがまあいいでしょう。登場人物の男たち(イーサン・ホーク、ジュード・ロウ)もイケメンだしヒロイン(ユマ・サーマン)もスカしているけれどプロポーション抜群で嫌いじゃない。
適正者と非適正者の区別で<Valid><Invalid>がよく出てくるのだが、Excelの適正値を思い出して苦笑した。<Invalid>だが、病弱な、という意味もあるのでダブルミーニングとなっている。
一番感動するのは主人公が宇宙に行きたくて、不正な手段を使ってでもやり遂げようとする努力ももちろんだが、弟と海で競争する時にもう引き返すつもりはない覚悟で泳ぎきったからこそ勝てたんだ、と言ったシーン秀逸だ。この突き抜けた情熱が行動と結果を支えた。現実社会では、不正な手段は学歴詐称となってしまうが...
あともう一つ、検査官が主人公の<不適正者>の結果を見逃すシーンだ。検査官の子供が<不適正者>であることが関係しているからかもしれないが、これは私にも経験があることなので特に個人的に納得だった。
<適正者>の弟が刑事になっていたが、これはなんとも皮肉な結果だ。<適正者>の彼が管理者として適当に妥協的なのに、現場の刑事は執拗で突き抜けている。これも構成として対比を成している。
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