日輪の賦を読んで改めて大化の改新は凄い改革であり、当時の唐の情勢に対応する防衛策でもあったんだと思った。今も昔も東アジア国家との融和策はこの国の安寧を考えると大事な政策であるんだと思いを将来に巡らせるきっかけにもなった。また、新生日本を強き国家にしようとする若き官僚たちの奮闘物語でもある。大宝律令がまさに日本国家独自の最初の法律といえよう。かように、新羅や唐の技術、文化、法律を積極的に輸入し学んできたからこそ今の日本があるのだし、その姿勢は現在も脈々と続いており、これを絶やすのは憂慮すべきことなのだろう。
「日輪の賦」
久しぶりの歴史小説だったが、とても感動的な本だった。ただ、名前は最後までルビをふるか、脇役まで掲載した図説が欲しかった。たとえば、持統天皇(讚良皇女)は"さらら"なのか"ささら"なのかルビが小さくて読めなかった。もうどっちでもいいや、ということで読んでいたのだがもやもやが最後まで晴れなかった。図説も簡略化しすぎだ。Wikipediaに少し足しただけだろ。図説こそちゃんとルビをふってくれよ。歴史小説初心者に対してケチだぞというか不親切だぞ。
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