2017年4月8日土曜日

「人工知能と経済の未来」読了。良書。2017年新書大賞をとっただけのことはある。

「人工知能と経済の未来」<井上智洋/文春新書>読了。とても平易な言葉で書かれていて、難しい込み入った説明は省かれていた。そして、適度な時宜を得たユーモアと自虐があり若々しい文章で微笑ましかった。


  人工知能と経済の未来

ベーシックインカムに関しては、これも興味のあるテーマだったので予想される障害をもう少し知りたかったが、紙数が尽きたようだ。それに、これはどちらかというと作者も言うようにAIと経済についての本であって、BI(ベーシックインカム)についての本ではない。ただ、ロジックからするとAIにはBIが有用だという展開より、BIがなぜ必要なのかという論拠にAIの発展が予想されるから、というふうにしたほうが演繹的で納得できる。ただ、編集者からするとAIを表題にしたほうが売りやすいというのがあるのだろうが、これでは少し未来論的な展開になってしまうので読者によっては、拡散した論調からの直線的な結論で強引に思えるかもしれない。これほど著者のBIへの思い入れが強いのなら、ぜひ逆からのアプローチをした新書あるいは論文を展開して欲しいものだ。それなら読んでみたい。

予想される障害

利害関係のある団体、飽くなき冨の追求を求める資本家、既得権を持った資本家、自己増殖を図る官僚組織などの抵抗は凄まじいし、著者の言うような漸次的なインカムの拡大は、これら資本家と結託した組織の前になし崩しにされたり、骨抜きにされたり、改悪されたりして潰される恐れが十分にあるので、施行は一気に進めないとマズイと思う。軍産複合体や金融、医療、保険などの産業界の圧力を軽視していては、どんな理論も最終的には実行されない。

今日的ないい経済テーマを扱っていて興味深く読めた。とはいえ、やはり、資本は最後までしぶとく残るんだよなあ、という有用性に着目してしまう資本主義に毒された自分がここにいるのだった。





2017年4月6日木曜日

眼にトラブルを持つとこんなにも鬱陶しいものなのか

ひと月ほど前から右目の中がゴロゴロする。目医者にも行ったのだが、「アレルギーですかねえ」で終わった。眼に異物は入っていなかったし、眼の裏も調べていたので、"角膜異物""結膜結石"でもなさそうだ。前に、光視症が見られたので、"後部硝子体剥離"の再発とも思ったがそれでもないようだ。ただ、なんとなく薄いベールがかかったような気がするので、老化現象の本格的な始まりを迎えているのかもしれない。それでなくても、飛蚊症なので常に気持ちが悪いのだが...

いろいろと諦めねばならない病気もある、という気持ちに落ち着きつつある今日この頃だ。

目薬をつけると確かにしばらくはゴロゴロしないし、前よりゴロゴロ感はなくなったような気がする。ただなあ、飛蚊症はかなりうっとうしい。これは、他の人にはわからないだろうなあ。私は頭痛持ちなのだが、病気じゃない人は頭痛ってさっぱりわからないからね。そして、そこから来る不機嫌さはさらにわからないだろう。ハァ~~~、書いてて憂鬱になった。

何が憂鬱って、目のトラブルは読書に邪魔だってことだ。老眼はまあ仕方がない、早く世界中の眼の病気・トラブルを治して欲しいものだ。iPSの山中教授、期待しているよ。

今ではすっかり治ってしまい、あのゴロゴロは何だったんだろう、という気持ちだ。やはり、PM2.5アレルギーあるいは黄砂アレルギーだったと考えるしかない、という結論に達した。季節的にも3月から5月にかけて日本で発生するらしい。あまり外出しないほうがいいらしいがそうはいってもなあ...(26/May/2017)。





今年は、立て続けに歯が欠けた

今年に入ってから、立て続けに歯が欠けた。しかも、二度もだ。かかりつけの歯科医院に駆け込んだのだが、結果は一度目は「間に詰め物をしておきます」で5分ほどで処置終了、二度目は「奥歯の最奥で一方に支えがないので、詰めてもどうしようもありません」。詰め物はコンポジットレジンというプラスチックでできたものらしいが、実に簡単だ。

どうも、固めの炒り子をガリガリ食べていたせいのようだ。デカめの頭や目玉は固いからね。

そもそも、老化が原因かもしれないが一応調べてみた。すると、

1. 虫歯、酸蝕歯

これは該当しない。私は虫歯を持っていない。歯医者に褒められるぐらい健康歯だ。


2. 歯軋りや噛み締め

これは私のいつものストレスからくるものなので、思わずなるほど!!そうだったのか、と腑に落ちた。

3. 激しいスポーツなどの事故

スポーツしないのでこれは無し。ただ、往年の大野球選手である王選手はバットで打つ時に歯を噛み締めたので、現役を引退した時に歯はボロボロだったと何かで読んだことがあるが、確かにアタリの激しいスポーツや一瞬の馬力を発揮しなければならないものは奥歯に負担がかかりそうだ。

メンテナンスには、

4. 口内を綺麗にする

私の場合は、一日三度の歯磨き励行。そして、寝る前にはサンドラッグで購入した株式会社クリエイトのデンタルフロス&ピック。安いんだよ、コレ。糸の両端を引っ張るやつは両手で握るから面倒なんだよね。ただ、欠点もある。奥歯が掃除しにくい。そこをナントカする製品を出してもらいたいものだ。それと、ピックが細すぎて時々手をブッ刺す、痛い!


Dental floss&picks<株式会社クリエイトWebサイトより>

歯磨きだが、強く力を入れると歯肉を傷つけるので軽く歯ブラシを持って軽やかにブラッシングと細心の心がけをしている。

5. 酸性食品に注意

これは、食べた後に口をすすいでいる。私の場合、食べたら即歯磨き。これは、ダイエットのためもあって、歯を掃除したらその後間食をしたくなくなるのだ。もう一度、歯を磨くのが面倒だからね。ま、そんなこと何も気にしないズボラな人もいるけれど...いいなあ、ズボラな性格って、たぶん、自分にはなれないけれど...

6. 再石灰化を促進

キシリトールガムが効くらしいが、これもたまに買っている。基本的にガムは好き。

7. カルシウムの摂取

だから、炒り子を食べているのだが、適当に固いままはよくなかった。これからは、もっと柔らかくした煮しめにして食べようと思った。

この他、日本歯科衛生協会から派遣されてきた先生から聞いたところによると、

8. 口内の中にある口輪筋は老化してくるので、水でゆすいだりして活発化させる。

これも毎日やっている。特に、朝起きると口内に細菌がわいているので必ずうがいをする。唾を飲むなどもってのほかだ。細菌が湧くと口内も臭くなるからね。口内の臭い女は最悪だ。オッサンはいろいろストレスもあるだろうし、お仕事も遅くまで忙しいだろうし仕方がないけれど...

田舎で一人で仕事していたら、一日中誰とも喋らないので声がしわがれたりした。声がくぐもって自分でも聴き取りにくかった。都会に戻って喋るような環境になったら元に戻ったりした。きっと、認知症にも悪影響なんだろうなあ。

ZenFone2/Asusが狂ったように動くので大変だった

昨日は、野良ゲーをZenに勝手にインストールされたおかげで、UIが動く、動く、勝手に。しかも、ヘンなゲームが現れるし...こういったことは前もあったのだが、その時にどうやって治したかつい忘れてしまうので、今回も焦りながらもできるだけ冷静になろうと対処。 daemonとかいう文字がついたものがインストールされているのに気づいた時にはさすがに顔がひきつったよ。

ヘンに動いている間のアンインストールは悪戦苦闘だったが、なんとかヘンなゲームはアンインストールできた。が、動きはまだ止まらない。電源を再起動してもダメなので、こういうときはPCで対処方法研究。すると、

1. 何がなんでもヘンなゲームはアンインストール。

これは書いていたのではない。自分で考えてみただけだが、苦労したおかげで、ヘンなゲームは現れないようにはなった。しかし、おかしな動きは止まらない。

2. OSって最新版だったっけ?で、確認してみる。
最新版だったか、動きは止まらない。自動更新なのでそんなはずはないのだが一応。システム更新の中にあった。

3. ウイルスかもしれないのでセキュリティソフトでスキャン。


どうやらウイルスにかかってはいないようだが、まだ残滓が残っているのか動きは止まらない。

4. 設定の中のモーションジェスチャーをオフにしてみた。

これが一番効果があった。落ち着いた。

5. ブラウザのキャッシュやアプリのキャッシュを削除してみる。


これは効果があった。さらに、落ち着いた。設定のストレージの中にあった。

6. まだ、UIの画角が縮こまってヘンなので、これは手動で調整。

やっと元に戻った!!良かった。助かった。ネットのお助けには、他に、

7. 手袋モードやエコモードをオフにする

8. タッチ画面を綺麗にする

9. 保護シートが古くないか

10. パネルに静電気が発生していないか

などが書かれてあったが、前の経験からこれらではないだろうと推測したのでこれらは実施しなかった。

それにしても、野良ゲーは危険!だ。特に、外国製。そうだとしても、それなりによくデキていたんだよなあ。だから、インストールしてみたくなったんだろうけれど。ゲーセンの音ゲーをシンプルにしたもので、デキは悪くなかった。

これを機会に、ゲーム類は一部を残して削除。使わないアプリも削除した。少し軽くなったような気がする。それよりもキャッシュの削除のほうが大事なようだ。

2017年3月25日土曜日

カエサルの演説を安倍首相ちゃんと読んだのかなあ?

本日、いつものように塩野七生さんの「ローマ人の物語 8 ユリウス・カエサル 上」を読んでいたら、カエサルのキケロらへの対抗演説全文が最後のほうに出てきた。なかなか感動もので、これは現在の日本の状況にも十分通用する話だなあと思った、と同時に古今東西昔と今の政治状況はちっとも進んでいないなあ、と感じた。

「元老院議員諸君、諸君にかぎらずすべての人間にとっても、疑わしいことに決定を迫られた際、憎悪や友情や怒りや慈悲はひとまず忘れて対するのが正当な対し方であると思う。ヴェールにおおわれている真実を見極めるのは、容易なことではない。
中略
それでだが議員諸君、現在のわれわれにも、祖先に恥じないですむ対し方が求められている。レントゥルス以下の者たちの馬鹿げた行為にいかに対処するかも、憎悪でなく、われわれのもつ名への誇りによって成されんことを望む。
中略
しかし、元老院議員諸君、すべての人間は平等に、自らの言行の事由を謳歌できるわけではない。社会の下層に生きる下賎の者ならば、怒りに駆られて行動したとしても許されるだろう。だが、社会の上層に生きる人ならば、自らの行動に弁解は許されない。ゆえに、上に行けばいくほど、王道に自由は制限されることになる。つまり、親切にしすぎてもいけないし憎んでもいけないし、何よりも絶対に憎悪に眼がくらんではならない。普通の人にとっての怒りっぽさは、権力者にとっては傲慢になり残虐になるのである。
中略
しかし、議員諸君、あなた方はそうではない。それゆえに今、例をつくれば、それが以後どのような影響をおよぼすかも考慮しなくてはならない。
どんなに悪い事例とされていることでも、それがはじめられたそもそもの動機は、善意によったものであった。だが、権力が、未熟で公正心に欠く人の手中に帰した場合には、良き動機も悪い結果につながるようになる。はじめのうちは罪あること明らかな人を処刑していたのが、段々と罪なき人まで犠牲者にするようになってくる。
中略
今回が先例となれば、先例があるからといって執政官が、そして”元老院最終勧告”が剣を抜き放った場合、誰が限界を気づかせ、誰が暴走を止めるのか。
中略
われらが祖全がもっていた知恵と徳によって、小国家だったローマも現在の大帝国にまで成長したのだ、彼らに比べて今日のわれわれが手中にしているのは強大なる権力であり、それを使うにはより一層の思慮が求められても当然である。
後略」「ローマ人の物語 8 ユリウス・カエサル 上」<塩野七生/新潮社>より抜粋引用

今の日本では、共謀罪などというものが成立されようとしているようだが、最高裁判所よ、良識ある立法府なら成立後直ちに安倍首相を逮捕せよ、と言いたい。お前こそがテロリストだ、とね。ま、彼もパペットなのだが...それにしても、今の政治家はカエサルの演説などを読んだことがあるのだろうか?安倍首相は塩野さんと会って意気盛んになったそうだが、何を学んでいるのだろうか?ちゃんと彼女の本を読んだのだろうか?

こんなことを書いているとスクリーニングされて履歴され、それこそ共謀罪として逮捕されるのだろうなあ。そうして、こんなことを書くのも止めておこうという自粛につながり批判が消えてゆき...ということになるのだろう。

女にモテモテだったというカエサル、借金王だったというカエサル。それでも、生き延びるのに頭をつかっていたわけだから、適応力は凄かったのだろう。たいしたものだ。

AmazonのMobile Popoverが今ひとつわからない、というかしばらく使っていないとすぐにサインインが消えてしまい、セキュリティとはいえ面倒臭い。ま、いいや。次回チャレンジ。

ローマ人の物語 ユリウス・カエサル ルビjコン以前 下 10」読了。いやあ、面白い。面白い、塩野さん、面白すぎるよ!そして、カエサル凄い!さすが、偉人だ。借金は出世払いだあ、とはこのことだ。大きな野心に向かって着々と。それでいて、マスコミ対策も抜かりなく。この巻の最後ではこれまで黙々と付き従っていた副将ラビエヌスの行動が泣ける。ポンペイウス、カエサル、どちらにも付くことができず筋を通すにはこの方法しかなかった、武人。仁義だよなあ。<2017/4/14追記>

"玄品ふぐ 神楽坂の関"でふぐコースを食べてきたのだが意外と美味しかった。


昨日、いつもの社長、秘書さんと神楽坂にある"玄品ふぐ"というお店でふぐを会食。


  神楽坂店景観<玄品ふぐWebサイトより>

ふぐ料理は昔、食べたような記憶もあるがほとんど覚えていない。結論から言うと意外と美味しかった。今回も、カメラを忘れたために証拠写真がなくて大変悔しいのだが、仕方がない。


当日は、なんだか年に一度のふぐの日とかで、5日間ほどてっさが29円になるとのこと。そのためか、幅広い層のお客さんがわんさか予約をとっていて満席状態。若い仲居さんも少々お疲れ気味。年末から年始にかけて忙しい上に、2月はこのキャンペーンでとても忙しいとのこと。外食産業は大変だなあ。


  コース"醍醐"<玄品ふぐWebサイトより>だったと思う。

最初は突き出し。お酒は私はほとんど飲めないのだけれど、芋焼酎、社長はひれ酒、秘書さんは生酒冷酒、この人妙齢の女性なんだけれど酒豪なんだよね。ここでのチョイスはひれ酒がベスト。私は日本酒とビールがダメなので頼まなかったけれど、ひれ酒は香りがいい上に、熱いのでけっこうアルコールが飛んで飲みやすそう。試してみればよかったなあ。

次に刺身。薄いのと厚いのを選べるがこの日は全員薄いのを頼んだ。ゆずの垂れがふぐの淡白な味を補ってくれて美味しく頂けた。後から来る鍋のふぐが厚いのでここは薄いのが正解。

次はふぐのから揚げ。チキンみたいで秘書さんは大好きと言っていたが、女は骨付きチキン好物だからなあ。私と社長は食べにくくて面倒臭くで苦手。別に不味いというわけではなく、蟹の味は嫌いではないけれど、食べるのに面倒というアレだ。骨の割には身が少なくその骨も結構固くてホント食べにくい。

そして、ふぐ鍋。側は紙の中にお水を入れてIHIで沸騰させる。中に磁石のようなものが入っていてそれが熱せられて熱くなるという仕掛けだ。最近は凄いものだ。そこに厚手のふぐをどぼどぼと投入。野菜も入れて最後は薄いコラーゲンを入れて完成だ。野菜も美味しくここが一番のメイン料理のようだ。

シメはこの出汁の中にご飯と溶き卵を入れておじや。少し出汁を足して味を調える。これも大変美味しかった。

最後はデザート、ゆずのシャーベットとナッツのアイスだったかな?洋風と和風で、私は秘書さんとシェアして両方頂いたのだがこれも火照った身体を冷ましてくれて大変美味しかった。


  神楽坂店<玄品ふぐWebサイトより>

このお店で唯一欠点と言えるのは、座る所が木で3時間も座っていると背中とお尻が痛くなることだ。社長は途中で腰が痛くなりキツそうだった。こんなに固いのはマクドナルドぐらいのもんだろう。いや、マクドでも多少柔らかい座席は用意してある。店には再考していただきたいものだ。



2016年11月25日金曜日

「万能鑑定士Qの事件簿 Ⅰ-Ⅴ」読了。面白かった。

万能鑑定士Qの事件簿 I (角川文庫)<原作:松岡圭祐/漫画:神江ちず/角川書店>読了。面白かった。友人から薦められて読んでみたのだが、なかなか5巻まで中古が揃えられず苦戦していたがようやく5巻まで入手できた。実際は12巻まで出ていて完結しているそうだ。まあぼちぼちといきますか。「万能鑑定士Qの事件簿」の公式サイトもあるらしい。


万能鑑定士Qの事件簿 文庫 全12巻完結セット(角川文庫)


宣伝を見ていたら似たようなシリーズが出てきた。特等添乗員αの難事件 I<「特等添乗員α」シリーズ> (角川文庫)だ。


特等添乗員αの難事件 Ⅰ


なにやら森博嗣の推理小説シリーズっぽい表題なのが気になるが売れたものは真似るのが常道だ。森博嗣のブログもあるが趣味満載のようだ。すべてがFになる (講談社文庫)など面白かったなあ。やはり天才犯人は絵になる。


すべてがFになる

どんなものにも旬はあるものでどんな作家もしばらくすると全く読まなくなってしまう。あんなにたくさん読んだ菊地秀行夢枕獏はいったい何をやっているやら。っていうかまだ続々出しているじゃないか。吸血鬼ハンターもちゃんと書いているんだ。うーん、お見それしました。昔、この本で盛り上がった女性と飲んだスターバックスのラテを思い出す。彼女は国際結婚(←古いね、言い回しが。)をしたらしいがどうしているのだろうか。

「私ってコーヒー実は苦手なんですが、スターバックスのラテは甘いから飲めるんです。」
「へえ」
ってな会話があった。