2014年10月5日日曜日

「さっさと不況を終わらせろ」をさっさと読めずにやっと読了

 さっさと不況を終わらせろ<ポール・クルーグマン/早川書房>を半年かかってやっと読了。なんだか安倍首相が第一の矢とか第二とか第三の矢とか言っているものだから、この本がちょっと古く思えちゃってなかなか読む気になれなかったが、読んでみるとまあシンプル。ケインズが主張しているように大型の景気刺激策をやりなさいよ、金融政策と財政政策でね、という論旨なわけだ。戦争もある意味大型のインフレ策、景気刺激策ですよ、と。


「さっさと不況を終わらせろ」


 けれども、戦争に関しては納得できない。まず、戦争には膨大な戦費が必要だ。戦争後に、その投資を企業はゼロにはしないだろう。その後もずっと世界中の戦争をビジネスチャンスと見て商機を伺うだろう。いや、戦争になってくれれば嬉しい。さらに言えば、戦争になるように仕掛ければさらによい。戦争に密かに裏から加担すればいいのだから。自国の戦争の場合は勝てばそりゃ景気刺激になるだろうけれど、負ければどれだけの賠償金が待っているかわからない。精神的にも屈折する話だ。だからというわけではないだろうが、安倍首相も戦争気分だけ演出して戦争自体はナンセンスと思っているのかもしれないが、戦争はどういうきっかけで勃発するかわからないのが怖いところだし、他国が戦争するように仕向けるかもしれないわけだし、けれども戦争で儲ける人間は必ずいるわけで...そうこう考えるよりももはやなったらどうする、なる前にどうするという行動がもはや必要な時かもしれない。

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